こんにちは!「ぐっすりねむり隊」のあさみです。
安眠のためには自分に最適な寝具選びが欠かせませんよね。特に一晩じゅう身体を支える敷布団・マットレスは、睡眠の質だけでなく日中の身体の調子も大きく左右します。
目覚めたときに身体のどこかに痛みがあったり、だるさがあったとしたら敷布団・マットレスに問題があるかもしれません。
そこで今回は、体圧分散に優れた敷布団・マットレスについて紹介します。
悪い寝姿勢が招く、腰痛や背中の痛みを解消!体圧分散に優れた敷布団・マットレスをご紹介
1.体圧分散の敷布団・マットレスとは?
「体圧分散」とは、読んで字のごとく身体にかかる圧力を分散させることを言い、敷布団・マットレスを選ぶ上で特に重要な要素となります。
かつて日本は木綿の敷布団が一般的であり、硬くて薄い、いわゆる「せんべい布団」が身体に良いと言われてきました。その理由は、柔らかい敷布団は腰が落ち込み、腰痛を引き起こしてしまうからです。
一方で、硬いせんべい布団で寝ると身体の出っ張った部分(頭、背中、お尻、ふくらはぎ)に負担がかかり、痛みが生じてしまうという問題も。仰向けから横向きに寝返りしたときも、肩や腰の出っ張り部分に負担がかかってしまい、肩こりや腰痛の原因となってしまうこともあります。
そんなお悩みを解消するべく開発されたのが、体圧分散に優れた敷布団・マットレスなのです。
1-1.体圧分散の必要性
では、体圧分散に優れた敷布団・マットレスとはどのように睡眠に関係しているのでしょうか。
例えば正座をしているときなど、身体の一部分に体重(圧力)をかけ続けると、その部分が痺れたり痛くなったりしますよね。敷布団・マットレスで寝ているときも同様で、腰や肩に体重がかかり続ければ、その部分に負担が生じます。
その負担のために、寝心地が悪くなり必要以上に寝返りを打ってしまって熟睡ができなかったり、朝目覚めたときに背中のハリや腰の違和感といった不調を感じてしまうのです。 一日くらいなら我慢できたとしても、敷布団・マットレスは毎日使うもの。結果的に慢性的な腰痛などの身体の不調につながる可能性があります。
1-2.ご高齢の方には体圧分散の敷布団・マットレスを
体圧が分散されていないとき、負担がかかっている部分の血流は止まっている状態にあります。寝ているときに血が止まっていた場合、多くの方は寝返りで解決しますが、寝たきりの方や筋力の少ないご高齢の方は床ずれや褥瘡(じょくそう)などにつながってしまうことも。
床ずれ・褥瘡は、身体の外から圧力が加わることで、骨と皮膚の間の軟部組織の血液が留まり続けることで生じます。そのため、腰や肩などの特定の部位にかかる体重を適度に分散させることが、床ずれ・褥瘡を防ぐために必要となります。
自分で寝返りをするのが厳しい方は特に、体圧分散に優れた敷布団・マットレスやマットレスを選びましょう。
2.体圧分散と理想的な寝姿勢。背中のハリや腰の痛みなくスッキリ起きるには?
安眠に直結する「寝ているときの姿勢(寝姿勢)」について、もう少し掘り下げてみましょう。
理想的な寝姿勢というのは、立っているときのように背骨が緩やかなS字カーブを描いている状態と言われています。頸椎はやや前傾、胸椎は背中よりに、そして腰椎がお腹側にくるようなS字ラインが理想です。
しかし、寝姿勢でこのS字ラインを保つのはなかなか難しいもの。人が寝ているときは腰の部分に全体重の44%が集中すると言われており、例えば体重60kgの人の場合は約26kgが腰の部分に負担がかかっていることになります。
そのため一般的な既製品の敷布団・マットレスではこの重さに耐えられず、腰の部分が沈み込んでしまい、腰椎が背中側に押されるような”く”の字の形になってしまいます。その結果、本来のS字ラインを維持できなくなってしまうのです。
くの字の状態では常に身体の背面に負担がかかってしまい、背中や腰の痛み・ハリを生じてしまう可能性も。また、背骨全体のバランスが崩れて、ストレートネックなどの問題にもつながりかねません。
普段、よく運転をする方や椅子に座ることの多い方は、背骨をサポートしてくれるアイテムを持っておくといいかもしれません。2-1.寝姿勢の悪さを解消するには体圧分散がカギ
とは言え、寝ているときは自分の姿勢を意識することが難しいですし、実際に寝姿勢が悪いかどうかの判断もつきませんよね。ただ、起床時に「身体のあちこちが痛む」または「腰や肩にハリや痛みを感じる」といった自覚があれば、寝るときの姿勢に何かしらの問題があると考えたほうが良いでしょう。
既製品の敷布団・マットレスは、単なる平板なクッションの役割しか果たせません。そのため、体重がかかりやすい箇所に過剰な圧力がかかりがち。基本的に寝ているときの人の体重は頭に8%、肩甲骨付近に33%、腰に44%、かかと付近に15%というバランスになっています。そうすると、どうしても体重の多くを支える腰と肩甲骨に負担がかかり、腰や肩のコリ、ハリ、あるいは痛みが生じやすくなるのです。
つまり、理想的な寝姿勢を保つためには、腰や肩の部分に集中する圧力を分散させることが重要であり、それを補助してくれる敷布団・マットレスが理想的なのです。
3.体圧分散と寝返りの関係とは?適度な寝返りで熟睡快眠!
上記でも触れたように、体圧分散の敷布団・マットレスは寝返りにも関係しています。
人は誰でも寝ている間に20〜30回程度の寝返りをすると言われています。身体にとって適度な回数の寝返りは必要ですが、寝返りが多すぎると脳が起きている状態に近づいてしまい、熟睡できなくなってしまうのだとか。
低反発の敷布団・マットレスで寝ると身体が沈み込んでしまい、うまく寝返りが打てずに熟睡できません。また、寝返りをしても無理に力が入った状態になってしまうので、脳が覚醒状態に近づいてしまいます。
反対に高反発の敷布団・マットレスで寝ると、寝返りは打てるものの体圧が腰や肩に集中した状態になってしまいます。そのため、身体が痛くなるのを防ぐために何度も寝返りを打ってしまい、熟睡できません。
一方で、体圧分散に優れた高反発の敷布団・マットレスであれば、身体が沈み込まず自然に寝返りを打つことができるうえに、身体の痛みも生じにくくなります。
つまり、適度な寝返りによって熟睡するためには、体圧分散に優れた高反発の敷布団・マットレスを選ぶと良いでしょう。
3-1.寝返りの役割とは
次に、寝返りの役割についてお話します。主な寝返りの役割は以下の4つが考えられています。
寝返りにも大切な役割があり、全く寝返りができないことも問題です。目安は、一晩に20〜30回の適度な寝返りが打てるような敷布団・マットレスが良いということになりますね
3-1-1.うっ血防止
人は寝ているとき、自分の体重によって血液の流れを少なからず止めてしまいます。
この血液の流れを良くするために、人は無意識に寝返りを打っています。寝返りが打てない状態で寝続けると、床ずれやひどい場合には褥瘡の原因となってしまいます。
健康な身体を保つためにも、適度な寝返りを打てる敷布団・マットレスで眠ることが大切です。
3-1-2.昼間の筋肉のバランスを直す
人は起きている間にさまざまな姿勢をとっています。
人には筋肉の使い方に癖があるため筋肉のバランスが崩れていきますが、このバランスのずれを寝返りによって解消しています。
つまり、寝返りができないような敷布団・マットレスで寝続けていると、結果的に身体のバランスが歪んでしまう恐れがあるのです。
3-1-3.運動を覚える(大人の場合)
人は寝ている間に頭の中で、日中起きたことを復習しています。
この寝ている間の復習は見たもの聞いたもの感じたものだけでなく、筋肉の動きも復習しています。
寝ているときに筋肉の動きも復習しようとするのですが、敷布団・マットレスの上で寝ている状態なので、動きとしては「寝返り」という形になっています。
3-1-4.心臓を動きを補助するポンプの役割(子どもの場合)
心臓には、心筋の収縮によって血液を体中に循環させる役割があります。
しかし、子どもの場合この心臓や心筋が未発達な状態。そのため、全身の筋肉を使うことで体中に血液を循環させています。
寝ているときは寝返りをすることがポンプの役割となり、体中の血液の循環を促しているそうです
4.体圧分散できる敷布団・マットレスってどんなもの?
ここまでに体圧分散の必要性とメリットについて説明してきましたが、では体圧分散ができる敷布団・マットレスとはどのようなものなのでしょうか?
一般的に敷布団・マットレスを選ぶとき、柔らかさ・硬さを重視する方が多いと思います。
しかし柔らかい敷布団・マットレスでは、腰の部分に体重が集中することで、敷布団・マットレスが沈み込み”く”の字のような寝姿勢になってしまいます。また、この状態だと寝返りも打ちづらく、起きたときの背中のハリや腰痛の原因に。
逆に硬い敷布団・マットレスでは、腰の部分に体重が集中することで、自分自身の腰に圧力がかかるために寝心地が悪くなり、寝返りが増え熟睡できません。これもまた、腰痛の原因の原因となってしまいます。
そこで鍵となるのは、敷布団・マットレスの「形状」です。
近年では体圧分散の観点から、敷布団・マットレスの表面が凹凸形状になっているものが販売されています。
敷布団・マットレスの凹凸にはそれぞれ役割があり、比較的に体重がかからない部分は凸の部分により点で身体を支えます。反対に、体重の44%の負担がかかる腰部分、特に尾てい骨周辺は凸がつぶれて面で体重を支えることにより、体圧分散を実現します。
ただし、柔らかい素材の表面を凹凸形状にしても、凹凸だけでは支えきれずに腰が沈み込み、背中のハリや腰痛の原因になってしまいます。つまり、腰をしっかり支えられるような硬い素材で表面を凹凸にして体圧分散させることが、背中のハリや腰痛対策としてベストと言えるでしょう。
5.体圧分散に優れたおすすめ敷布団・マットレス3選
体圧分散できる敷布団・マットレスの良さはお分かりいただけたでしょうか。 次に、体圧分散できる敷布団・マットレスを実際に紹介しましょう。
5-1.西川「AiR SX」
日本を代表するアスリートたちが使用していることでも有名なマットレス。身体にかかる圧力を分散させる特殊立体構造で、質の高い眠りへと誘います。
実際に店頭にてAiR sxを試してみましたが、寝た瞬間からマットレスが身体に吸い付くように密着する感覚があり、体重をマットレス全体で受け止めてくれる感覚でした。
お値段は張りますが、確かな品質を誇る高級マットレスをお探しの方におすすめです。
5-2.ニトリ「点で支える体圧分散 敷ふとん」
3つのパーツに分かれているため、腰の部分のウレタンがへたってきたら入れ替えながら長く使えそうです。また、折りたためるので収納面も◎。 お手頃な価格も魅力でしょう。
全国に多数店舗があるため、店頭で試してみてから購入できるのも嬉しいですね。
5-3.櫻道ふとん店「腰いい寝」
西川やニトリと比べると知名度は低いですが、色々比較してみて実際に私が今使用しているのは、こちらの敷布団・マットレスです。
おすすめポイントは、腰痛ぎっくり腰持ちの現社長が、自分の腰痛改善のために信州大学と共同研究して作ったというところ。他の敷布団・マットレスと比べると、作り手の熱意が違うように感じられます。
敷布団・マットレス自体は薄めなのですが、実際に寝てみると身体をしっかりと支えてくれて、数年間患っていた腰痛がだいぶ楽になりました。
敷布団・マットレスの無料お試しレンタルもやっていて、静岡県御殿場市のお店に行けなくても試し寝ができるので、気になった方は借りてみてはいかがでしょうか?
6.体圧分散力の高い敷布団・マットレスですっきりとした寝起きを
寝起きに感じる腰痛や背中の痛み。それは、睡眠時の自重による負担が原因となることが分かりました。体重を面全体で受け止める体圧分散性の高い敷布団・マットレスを活用し、理想的な寝姿勢を維持しましょう!