リンコこんにちは!「ぐっすりねむり隊」のリンコです。
わたしは生粋のロングスリーパーですが、最近はとにかく寝ても寝ても眠い……。
会社員時代は、昼休憩中に人の目につかない所でこっそり5分ほど昼寝をするなど肩身の狭い思いをしていましたが、最近では昼寝の効果が見直され、昼寝タイムやお昼寝スペースまである会社もあるのだとか。
そこで今回は昼寝の効果や、効果的な昼寝の方法について解説します。
新常識!午後からの活力を補う昼寝の効果とは?
1.GoogleにNASAなど、名だたる企業も昼寝タイムを導入!その理由は?
現在日本では、スペインなどのラテン諸国に根付いている昼寝の習慣「シエスタ」や、コーネル大学の社会心理学者が提唱する「パワーナップ」などの言葉が用いられ、昼寝の効果が見直されています。
GoogleやNIKE、NASAなどの名だたる企業・団体がシエスタ制度やパワーナップを取り入れており、それに追随する国内企業も多いのだとか。
事実、厚生労働省でも「疲労回復・能率アップに効果的」と認め、午後の短い昼寝を推奨しています。
では実際に、昼寝にはどのような効果が期待できるのでしょう。
1-1.昼寝に期待できる効果とは
まず、睡眠には大きく分けて「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」の2種類があります。
この2つの違いは簡単に言うと睡眠の深さにあり、ノンレム睡眠は「脳を休める睡眠」、レム睡眠は「体を休める睡眠」と言われています。入眠後は通常ノンレム睡眠から始まるのですが、ノンレム睡眠のなかにも4つの段階があるとされています。
カリフォルニア大学・バークレー校の神経科学者マシュー・ウォーカー教授が発表した研究によると、入眠20分ほどで訪れるノンレム睡眠のステージ2に達したとき、人間の脳内に蓄積された“キャッシュ・メモリ”がクリアされて、情報を整理・記憶したり、優先順位をつける脳のワーキングメモリが強化されることが明らかになりました
それにより、■ストレス軽減
■集中力・記憶力アップ
■心臓疾患や認知症の予防
■パフォーマンスの向上
などの効果が期待されると言われています。
2.守らないと逆効果?正しい昼寝の方法の3つのポイント
昼寝が効果的と言っても、ただやみくもに眠れば良いというわけではありません。スムーズに入眠し、覚醒することが鍵となります。
2-1.眠る体勢
最近は在宅ワークの方も多く、ついベッドで横になりたいと思ってしまう方もいると思いますが、完全に横になるのはNGなのだとか。体幹を60度以上傾けると血圧や体温が下がって目覚めが悪くなってしまうので、デスクにうつ伏せる、背もたれに寄りかかるなどの姿勢が良いそうです。
2-2.眠る環境
明るい場所は眠りを司るホルモン「メラトニン」の分泌が減り、睡眠の質が下がってしまいます。
昼寝をする際は薄暗い場所を選ぶなど、明るい場所を避けましょう。暗い場所がない場合は、アイマスクも効果的です。
そして、周囲の音も気になるところ。騒がしい場所ではなかなか入眠できないため、耳栓やイヤホンを使って雑音をシャットアウトしましょう。ただし静かすぎてもかえって寝つきが悪くなるため、脳の活動を抑えて眠りを促すとされる「ホワイトノイズ」を聞くのもおすすめです。雨や波など、自然界にある心地よい雑音を集めた音源やアプリがあるので活用してみましょう。
2-3.眠る時間
前述にもある通り、入眠後20分のノンレム睡眠によって脳疲労が改善されますが、それ以上の睡眠をとると目覚めが辛くなってしまいます。また、昼に寝すぎると夜の不眠につながってしまうことも。30分以上寝てしまうとノンレム睡眠のステージ3以降に入ってしまうため、眠る前には必ずアラームをかけましょう。眠る前に光を避けたことと同じ理由で、寝起きに光を浴びるとすっきり起きられるので、覚醒後は明るい場所に行くことをおすすめします。
3.すんなり眠ってスッキリ覚醒!より良い昼寝のコツ
■カフェインの摂取
昼寝をするときに推奨されているのが、眠る前のカフェインの摂取です。
カフェイン=眠気防止というイメージがあるため驚かれるかもしれませんが、実はカフェインの覚醒効果が発揮されるのは摂取後15分ほどかかると言われています。
つまりカフェインを摂取してから昼寝をすると、ちょうど起きるタイミングでカフェインが働き、スッキリと起きられるということ。コーヒーや紅茶、緑茶など、カフェインの入っている飲み物なら何でもかまいませんが、冷たいものは寝つきが悪くなってしまう恐れがあるため、温かい飲み物を選んだ方が良いでしょう。
眠気のピークが訪れる14時頃が昼寝のベストタイミングですが、15時過ぎの昼寝は逆効果になる可能性があります。
15時以降の夕方に昼寝をしてしまうと、夜の寝つきが悪くなってしまうことも。昼寝はあくまでもリフレッシュのためであり、脳と身体の回復には夜の睡眠が肝心です。夜の睡眠に影響がでないよう、昼寝は15時までにとるようにしましょう。
昼寝をしようと思っても、なかなか入眠できないという方も少なくないでしょう。
ですが、脳に入ってくる情報の8割が視覚からと言われているので、目を閉じるだけでも脳の休息になります。
特にパソコンを使って目を酷使している場合や、車の運転など常に集中力が必要とされる場合は、目を休めて脳の休憩時間を設けましょう。
4.【教えてDr.メイ】昼寝は本当に身体にいいの?






Dr.メイいわく、昼寝は「体内時計」のリズムを整え、夜の睡眠の質も上げる効果も期待できるのだとか。
そのメカニズムを紐解いていきましょう。
4-1.睡眠に関係する体内時計とは
元々人間には、睡眠・覚醒や体温・血圧・ホルモン分泌など、身体の様々な生理機能を約24時間周期で調整するための「体内時計」が備わっています。
しかし人間の体内時計は24.5〜25時間の周期を持ち、地球の1日24時間とはわずかにずれているのだとか。火星の1日が約24.5時間であることから「人間は火星向きかもしれない」という説まであります。そのため、放っておくと自然と毎日30分から1時間ほどリズムがずれていくのです。
このズレを調整するために有効なのが、朝日を浴びること、朝食を取ること、運動すること。そして、夜ぐっすり眠ることも大切なのです。
4-2.昼寝は夜の睡眠の質を高める
体内時計を整えるためには夜の睡眠が大切なのですが、現代人は夜の睡眠が短くなりがち。ここで有効なのが「昼寝」なのです。
昼寝をすることで交感神経と副交感神経の切り替えがスムーズになり、体内時計のリズムも整いやすくなります。。
さらに昼寝には、日中の活動で脳に蓄積して認知症の原因ともなる「アミロイドβ」の排出を助ける役割も期待できます。
長時間の昼寝はかえって夜の睡眠を妨げますが、15〜30分程度の昼寝は脳と体に良い効果をもたらすのです。
つまり、体内時計や自律神経を整え、認知症や疲労を防ぐためには、夜の睡眠を大切にするだけでなく、日中に短時間の昼寝を取り入れることが効果的。
昼寝は不足した睡眠を補い、健康や美容、そして幸せな生活のための強い味方になると言えるでしょう。



5.昼寝の習慣を取り入れて、夜の睡眠の質も高めよう!
今回は昼寝について解説しました。
元々夜の寝つきが悪い方の場合、昼寝で昼のパフォーマンスが向上するのはいいけれど、夜の睡眠が心配になる方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、昼寝はむしろ夜の睡眠の質が高まって朝の目覚めが良くなる効果があるということが、Dr.メイの解説でも明らかになりました。
しかし、体と脳を休めるために一番大切なことは夜にぐっすり眠ることです。
夜眠る環境を整えて、快眠を目指しましょう!






