こんにちは!「ぐっすりねむり隊」のリンコです。
快眠を追求するにあたって寝具選びはとても重要ですが、近年では素材ひとつをとってもさまざまな種類があるため頭を悩ませる方も多いと思います。
今回は、多々ある布団のなかでも高級素材と言われる「真綿」を使った敷布団の特徴について、メリットやデメリットなどを含めて詳しくご紹介します。
高級品として知られる真綿の敷布団。その特徴や取り扱い方法などを解説
1.真綿布団とは
「綿」という同じ漢字から、木綿と混同されやすい真綿ですが、実は真綿と木綿はまったく異なる素材で作られています。木綿はアオイ科の植物「ワタ」からとれる繊維であるのに対し、真綿の原料は蚕の繭。
つまり木綿がいわゆる「コットン」であり、真綿は「シルク」を指しています。
ちなみに、蚕の繭から取れる繊維を布状にしたものは「絹」と呼ばれ、綿状にしたものは「真綿」と呼ばれています。
素材がシルクとあって、真綿の敷布団は希少価値が高く、昔から高級品として扱われています。現在でも国産真綿の掛け・敷布団は20万円から50万円するものもあります。
とはいえ、最近では中国やタイなどから輸入した真綿を使い、国内で製造したものも。価格はお求めやすくなりつつも、クオリティは保たれていることで定評があります。
扱い方が少し難しいも言われる真綿布団ですが、機能性に優れた敷布団をお求めならば選択肢のひとつに含めても良いかもしれません。 この機会に、真綿の敷布団がどのような特徴を持っているのか、正確な知識を得ておきましょう。
2.真綿敷布団の特徴
真綿布団について一度でも興味を持って調べたことがある方はご存知かもしれませんが、そもそも真綿は掛け布団に使われることが多く、敷布団としての商品数は少なめ。ですが、真綿の敷布団ならではのメリットもあれば、気を付けなければいけないデメリットもあります。
2-1.真綿の敷布団のメリット
まずは、真綿の敷布団のメリットからご紹介します。
2-1-1.保温性
真綿は「フィブロイン」と呼ばれる繊維質が「セリシン」というタンパク質に包まれた構造になっています。
フィブロインは非常に細かい繊維なので、隙間に無数の空気の層が発生。この空気層が熱を保持してくれるため、木綿などの素材と比べて圧倒的な保温力を持っているのです。寒い冬でも、床の冷気が上がってくる心配はほとんどないでしょう。
2-1-2.吸水性
真綿は吸湿性が優れた布団素材としてトップクラス。寝ている間に汗をかいても、すぐに余計な水分が内部に取り込まれるので、表面の肌触りはサラサラのままです。
木綿の場合は放湿性に劣るので、たびたび日干しを行わないと吸湿力を維持できませんが、真綿は放湿性も抜群なので、たまに陰干しや乾燥機をかけるだけでOK。数時間のうちに内部の湿気が空気中に放出されます。
2-1-3.軽さ
真綿の敷布団の重さは、シングルサイズで約3kg。マットレスや木綿の敷布団と比べると随分軽いため、影干しするときや押し入れから出し入れするときの負担が軽減されるでしょう。
2-1-4.アレルギー
真綿は糸切れが起こりにくく、綿ぼこりが出ないという特徴があります。そのため、赤ちゃんや敏感肌の方、ハウスダストアレルギーを持っている方も安心して使用することができます。
2-2.真綿の敷布団のデメリット
真綿の敷布団にも、デメリットは存在します。
真綿の敷布団はあまり耐久性がなく、敷布団として使用する場合の耐用年数は5年程度。かなり高額な布団でありながら、5年経過すると本来の機能を発揮できなくなるというのが、真綿布団の問題点と言えます。
木綿と違って打ち直しもできないため、基本的に真綿敷布団は消耗品。性能面では非常に優れていますが、5年で買い替えなければならないというのは、やはり大きな弱点と言わざるを得ないでしょう。その都度買い替えるとなると、コスト面がネックになってしまいます。
「高級品でありながら一生モノにはなり得ない」というジレンマが、真綿敷布団の普及を妨げているひとつの原因かもしれませんね。
3.真綿の敷布団の取り扱い方
最近では、家庭で洗える布団やとにかく軽い布団など「取り扱いやすさ」を売りにした布団が普及しています。
その点、昔ながらの製法を引き継ぎ、デリケートな素材で丁寧に作られている真綿の敷布団は、管理面では気をつけなくてはいけない点が多いのも事実です。次に、真綿の敷布団を使用する上での注意点をご紹介しましょう。
3-1.真綿の敷布団を干すときの注意点
真綿の敷布団は紫外線に弱く、日光に長時間当たると生地が傷んだり黄色く変色してしまいます。
そのため、敷布団を干すときは月に1、2回を目安に陰干しをするようにしましょう。布団全体に風が当たるような、風通しのいい場所が理想的です。
どうしても天日干しをしたい場合は、シーツやカバーはつけたまま短時間だけ行うことをおすすめします。
3-2.保管するときの注意点
真綿は動物性の天然繊維のため、虫食いに注意。保管時は真綿布団の湿気を充分に抜いてから、通気性の良い不織布の袋に入れましょう。このときに乾燥剤や防臭剤、防虫剤も一緒に入れることをおすすめします。
また、長い間使わない場合は定期的に陰干しをしたり、押し入れにすのこを敷いたりするなど、湿気やダニ・カビ対策を行うようにしましょう。
3-3.汚してしまった場合のお手入れ
真綿の敷布団は、原則、家で洗濯することはできません。どうしても気になる汚れがついてしまった場合は、信頼できるクリーニング店に相談してみましょう。真綿の敷布団のクリーニングは行っていないお店もあるので、購入前に、真綿敷布団のクリーニングに対応してくれる店が近くにあるかどうかを確認しておいた方が良いかもしれません。
とは言え、大きくて重い布団を車で持ち運びするのはとても大変です。天気に左右されたり、運搬途中で汚れてしまう心配も……。そこで我が家では、こんなクリーニングサービスを利用しています。
送料無料で家まで取りに来てくれるサービスを選ぶととても楽ですし、大切な布団だからこそ、保証がついているとより安心ですね。
ちなみに、本当にちょっとした汚れであれば、部分的にぬるま湯でつまみ手洗いは可能です。ただし真綿は相当デリケートな繊維なので、その際はおしゃれ着用などの中性洗剤でやさしく洗い、日陰で乾かすようにしましょう。
4.真綿の敷布団を購入する際はメリット・デメリットを踏まえた上で
シルク素材で作られている真綿の敷布団。お値段は高額ではありますが、保温力、吸湿性、放湿性、肌触りなど、多くの点で他の素材を上回っており、まさに高級品と呼ぶにふさわしい機能を備えています。
ただし、クッション性を失うのが早く、打ち直しもできない消耗品であるために平均5年で買い替えなければならないことや、デリケートな素材であるため取り扱いが少し難しいといった弱点もあります。
こういったメリット・デメリットを踏まえたうえで、自分が理想とする敷布団を選ぶようにしましょう。