ツボを刺激してぐっすり熟睡!安眠に効くツボとは?

ツボを刺激してぐっすり熟睡!安眠に効くツボとは?
れな

こんにちは!「ぐっすりねむり隊」のれなです。
皆さんは、なんだか頭がボーッとして仕事や勉強に集中できない…といった経験はありませんか?
ぼんやりして頭が冴えない状態になってしまうのは「睡眠不足」のせいかもしれません。 仕事でもスポーツでも、良いパフォーマンスのためには安眠が必須ですよね。
とはいえ、睡眠の質を改善するためのノウハウはあっても、なかなか忙しくて実践できない…といった方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は「東戸塚ゆ〜かり整骨院」鍼灸師、門井大作氏にご監修いただき「安眠のためのツボ」について解説。眠る前の数分でできる、手軽な安眠方法をご紹介します。

もくじ

ツボを刺激してぐっすり熟睡!安眠に効くツボとは?

1.安眠に「ツボ押し」が効果的な理由

睡眠の質が低下するのには複数の原因がありますが、その中のひとつとして「血流の停滞」が挙げられます。 そのため、ツボを刺激して血行を促すことが安眠につながると考えられています。

また、睡眠の質には自律神経のバランスが深く関わってくるのだとか。 自律神経に関係しているツボの刺激を行うことで、バランスを整える効果が期待できます。

1-1.「自律神経」とは

自律神経とは、自分の意思とは関係なく身体をコントロールしてくれる機能のこと。
心臓や血管の動き、呼吸、消化の働き、体温調節など、人間が生きていくには欠かせない身体の機能の数々は自律神経によって管理されています。 自律神経は、心と身体を活発にする「交感神経」と、休ませる「副交感神経」がバランスを取りながら、アクセルとブレーキの関係で私たちの身体を支えてくれています。

交感神経は、身体の活動性を生みだす神経系で、昼間や活発に活動する時間帯に優位になります。
交感神経は、心臓などの働きを促進して血流を促進。すると血圧・拍動・体温などが上昇するため、活発に活動するエネルギーがわきます。結果として、仕事やスポーツなどのパフォーマンス向上が期待できるのですね。

反対に、副交感神経は身体を休息させる神経系で、夜間やリラックス中に優位になります。 副交感神経は心臓の働きなどを緩やかにし、血圧・拍動・体温などを下げるため、心身の緊張がほぐれた状態に。睡眠・休息によって疲労回復が期待できるのも、副交感神経の働きによるものです

1-2.安眠と自律神経の関係

私たちの身体を絶妙なバランスでコントロールしてくれている自律神経。 しかし、過度なストレスや不規則な生活が続いてしまうと、不調をきたして不眠や頭痛、めまいなど様々な症状が現れます。

自律神経のバランスが乱れると、睡眠時になっても交感神経が優位になってしまい、ストレスホルモンである「コルチゾール」が分泌。コルチゾールが分泌されるとさらに交感神経が刺激されて脈拍や血圧が上昇するため、脳と身体を覚醒状態にしてしまいます。

朝はコルチゾールの分泌量が特に多く、夜になると減少することで身体のリズムを整えているのですが、自律神経が乱れると睡眠時にも多くのコルチゾールが分泌されてしまい、不眠を引き起こしてしまうのです。

2.安眠に導いてくれるツボとは?

安眠効果があると言われているツボはいくつかありますが、そのなかでも有名なツボは手、足、首のそれぞれ3箇所にあります。

2-1.安眠に導く手のツボ「労宮(ろうきゅう)」

安眠に導く手のツボ「労宮(ろうきゅう)」

【効果】:自律神経を整え、イライラやストレスなどの精神的な疲れに効果があります。 また手のほてり、動悸、吐き気、胸のつかえた感じ、胃腸の不調があるとき、気持ちが落ちているときにもおすすめです。 さらに上半身の血行を改善する働きもあるので、首や肩のこりにも効果的です。

【場所】: 手を握ったときに、手のひらで中指が当たるところ

【押し方】: 深呼吸しながら反対の手の親指の腹で5秒間ほど息を吐きながら押さえ、息を吸うときにゆっくり離す。これを両手5回ずつ行います。

2-2.安眠に導く足のツボ「失眠(しつみん)」

安眠に導く足のツボ「失眠(しつみん)」

【効果】: 身体の末端であるかかとの血行を良くすることで心臓の負担を減らし、交感神経の働きを抑えてくれます。神経症、むくみ、膝関節痛、下半身の冷え、足の疲れなどにも効果があります。

【場所】: かかとのふくらみの中央

【押し方】: 深呼吸しながら親指の腹で5秒間ほど、息を吐きながら強めに押さえ、息を吸うときにゆっくり離す。これを両足5回ずつ行います。

2-3.安眠に導く首のツボ「安眠(あんみん)」

安眠に導く首のツボ「安眠(あんみん)」

【効果】: このツボがある胸鎖乳突筋は血圧の調整に関係しているので、心臓の負担を減らし、副交感神経を優位な状態にしてくれます。また首、肩の血行を良くしてくれるので頭痛・眼精疲労・めまい・肩こりなどにも効果があります。

【場所】: 乳様突起(耳たぶの後ろの骨)の下側約2㎝、耳たぶの高さの辺り

【押し方】: 左右の親指でツボを押さえ優しく力を加え、手のひら全体で頭を包み込むようにしましょう。深呼吸しながら親指の腹で5秒間ほど、息を吐きながら押さえ、息を吸うときにゆっくり離す。これを左右同時に5回行います

3.不眠の原因を解消してくれるツボとは

一口に「不眠」と言ってもその原因は人それぞれ。 もし自分の不眠の原因に自覚がある場合は、それを解消するツボを押すことが効果的でしょう。
次に、眠れない理由に応じて効果的なツボをご紹介します。

3-1.緊張で眠れないとき

翌日に大切な仕事や試験がある夜に限って、眠れなくなってしまったという経験はありませんか?そんなときは、下記の3つのツボ押しを試してみてください。

3-1-1.「完骨(かんこつ)」
緊張で眠れないときのツボ「完骨(かんこつ)」

【効果】: 顔・首・肩の血行を促して副交感神経の働きを整え、身体をリラックスさせる効果が期待できます。緊張だけでなく、頭痛、肩こり、めまい、不眠などでお悩みの方も積極的に押していきましょう。

【場所】: 両耳の後ろにある出っ張った骨(乳様突起)の後ろ側のくぼみ

【押し方】: 左右の親指で深呼吸しながら押してください。

3-1-2.「肩井(けんせい)」
緊張で眠れないときのツボ「肩井(けんせい)」

【効果】 肩から背中にかけてのこりに効果があり、肩の力が抜けることによって身体をリラックスさせてくれます。首こり、頭痛、歯の痛み、四十肩、五十肩、神経疾患などに悩んでいる人にもおすすめです。

【場所】: 乳頭から真上に手をすり上げ、肩の一番高いところを押して痛みを感じるところ

【押し方】: 押したいツボと反対の手の中指で、息を吐きながら5秒間押していき、息を吸う時にゆっくり手を離す。これを左右5回ずつ行います。

3-2.冷えで眠れないとき

人の身体は、深部体温が下がると眠気を感じるようになっています。 身体が冷えているとなかなか眠りにつけないのは、手足から熱が放出できず深部体温が下がらないから。そのため、眠る前に血行を促して身体を温めてくれるツボを刺激することで、安眠効果が期待できるのです。

3-2-1.「井穴(せいけつ)」
冷えで眠れないときのツボ「井穴(せいけつ)」

【効果】: 全身365個あるツボの最端にある「井穴」。 この爪の生え際部分を刺激することにより、手足の血流がアップし冷え性が和らぎます。

【場所】: 手足の爪の根元の両端

【押し方】: 指先を人差し指と親指でつまみ、痛気持ちいい程度の力で息を吐きながら5秒間押し、息を吸うタイミングで力を抜いていく。これをそれぞれの指で5回行います。

3-2-2.「三陰交(さんいんこう)」
冷えで眠れないときのツボ「三陰交(さんいんこう)」

【効果】: 骨盤の中、つまり子宮の血行を良くすることから、女性の疾患によく効くツボとして知られ、冷えや、むくみに最も効果的です。女性ならではの生理不順・生理痛や更年期障害を改善するだけでなく、不妊、月経異常など婦人科疾患や、消化器系、便秘などにも効果があります。

【場所】:内側のくるぶしの一番高いところから、指4本分、上に上がったところの、骨と筋肉の境い目

【押し方】: ツボを親指でとらえ、ゆっくり息を吐きながら5秒間押し、息を吸うタイミングで力を抜いていく。これを左右の足で5回行います。

3-3.疲れすぎて眠れないとき

程よい疲労感があるときは眠りにつきやすいものですが、酷く疲れているときはかえって眠れなくなる場合もあります。そんなときは手足の疲労を取り、身体の力みを緩ませてくれるツボを押すことをおすすめします。

3-3-1.「足三里(あしさんり)」
疲れすぎで眠れない時のツボ「足三里(あしさんり)」

【効果】: 万能に効くツボ。俳人 松尾芭蕉が長旅による足の疲れをとるため、足三里にお灸をすえていたと言われており、足の疲れや浮き指、つまずきやすいといった悩みにもおすすめです。また、胃腸に良いツボの代表格としても知られ、胃もたれや胃痛に効果的です。腸を整えることで免疫力を上げる効果も期待できます。

【場所】: 膝のお皿の端から指4本分下。スネの骨の外側のくぼんだところ

【押し方】: ツボを親指でとらえ、ゆっくり息を吐きながら5秒間押し、息を吸うタイミングで力を抜いていく。これを左右の足で5回行います。

3-3-2.「消濼(しょうれき)」
疲れすぎて眠れない時のツボ「消濼(しょうれき)」

【効果】: 腕全体の力を抜くことにより、肩の力も抜きやすくなります。腕の疲れだけでなく肩こり・頭痛にも効果的。

【場所】: 二の腕後面を肘から肩に向けて指を滑らせて、指が止まるところのくぼみ(押すと響く)

(イラスト)

【押し方】: ツボを人差し指、中指、薬指の3指でとらえ、ゆっくり息を吐きながら5秒間押し、息を吸うタイミングで力を抜いていく。これを左右の腕で5回行います。

4.ツボの刺激はいつ行うのがベスト?

安眠効果を狙ったツボ押しですが、いつ行うかも重要です。眠る前に最適な環境を整え、次のような手順で行うことをおすすめします。

1.就寝時間より30分~1時間前のタイミングで行う。
2.歯磨きやトイレなどは済ませておく。
3.心身がリラックスでき、そのまま眠れる環境を準備する。
4.部屋の照明を絞る。
5.ゆったりと深呼吸しながら押す。
6.正確な位置にこだわらず、自分自身の気持ち良さを優先する。
7.痛みで覚醒しないように優しく押す。
8.1回につき3~5秒、1か所3~5回程度を目安とする。

4-1.ツボ押しタイムに便利なグッズをご紹介

ツボの位置が分かっていても、ピンポイントでツボを刺激するのはなかなか難しいもの。
ツボの位置をしっかり押したいときは、軽い力でもしっかり刺激できるツボ押し棒がひとつあると便利ですよ。

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また、薄暗い部屋でゆったりとした空間を作るには優しい色の間接照明がおすすめ。
デザイン性の高いものを選べばインテリアとしても楽しめますね!

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5.ツボ押しを眠る前の習慣にしよう

睡眠の質を向上させるライフハックはたくさんありますが、どれも継続することが大切です。その点で言えば、ツボ押しは手軽なので毎日継続して行いやすいのがメリットでしょう。睡眠の質に悩んでいるという人は、ぜひ習慣付けてみてくださいね。
監修:東戸塚ゆ〜かり整骨院 鍼灸師 門井大作

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